こんにちは。
12月に入り、そろそろ2014年の終わりが見えてきましたね。

今回は、Code for AIZUそして行動 for 会津がこれまでにどんな活動をしてきて、今後どのようにシビックテックを進めていくのかをまとめてみましたのでご紹介したいと思います。

この記事はQiitaのCivic Tech Advent Calendar 2014にも協力しています。昨日はCode for Japanの関さんによります「Code for Japan 活動の私的ベスト5」でした。

2013年度の活動振り返り

・オープンデータカフェin会津の開催と反省

2013年に立ち上がったCode for AIZUはその最初の活動として「オープンデータカフェin会津」というオープンデータの勉強会を定期開催しました。この年から全国各地で同様のイベントが開催され、会津では全8回の勉強会を開催し、約110名の方にご参加をいただきました。市の職員や民間企業、学生、個人事業者などが集まりオープンデータの可能性について議論やアイデアワークを続けました。

オープンデータカフェin会津の様子

オープンデータカフェin会津の様子

また2014年2月22日に開催した「International Open Data Day」では単なるアイデアソンやハッカソンではなく、「そろそろ使えるもの、そろそろビジネス」をスローガンに行政の課題解決や他地域連携を意識した”課題ありき”、”ニーズありき”の活動を行いました。(詳しい活動内容です→International Open Data Day in 会津 2014

こうして2013年はCode for AIZUとしてオープンデータ普及活動の最初の年として手探りの状態ではありましたが、さまざまな結果や反省を残しつつ終えることができました。そして、2014年の4月を迎えた頃にオープンデータカフェを再開しようと集まったときのこと。まずはオープンデータカフェの定義を改めて確認することにしました。

「オープンデータを広く市民の方に知ってもらうための気軽に参加できる定期的な勉強会。カフェと銘打って様々なテーマのもとオープンデータを考える場」

このように本来オープンデータカフェには”オープンデータを”広く市民に知ってもらう”という目的があったのですが、振り返ってみると達成できた!と自信をもって言うことができませんでした。極端かもしれませんが、近所を歩いている街の人にも気軽に参加してもらえるような、そんな会にしていかないといけないと感じたのです。まず人が集まり活動している状態があって、そこから自然とテーマとしてオープンデータが出てくるような、そんな会に。

2014年度の活動振り返り

・行動for会津の誕生

前年度の反省を活かし今年度からより”市民目線”に徹するべく、私たちは最初に2つの改善を行いました。1つ目はCode for AIZUの名称を「行動 for 会津」へ、2つ目はオープンデータカフェin会津を「オープンカフェ会津」への改名です。ITやオープンデータなど専門知識を持っていな市民でも気軽に参加でき、つながり、街の課題を解決にゆるやかに関わっていく会を目指すために「Code」や「オープンデータ」という言葉を市民目線の言葉に置き換えたわけです。

こうして気持ちを新たにスタートした行動for会津は、まずオープンカフェを推進するべく準備を始め、第ゼロ回を含めこれまでに計2回のカフェを開催しました。どの回もITやオープンデータに従事していない人たちを取り込むため、Facebookでのイベントページを基本とし「オープンデータの勉強会」ではなく「待っていても何も起こらない、みんなで行動し街をよくして行こう!」というテーマにし、会場もこれまで大学で行っていましたが、まちなかのオシャレなカフェにしたり、そのほか、メンバーが個別で声がけを行うなど工夫をしました。(準備回第1回の様子です。準備回にはOKFJの庄司さんにもご参加いただきました。)今後もさらに工夫をしながら開催を継続していく予定です。

第1回オープンカフェ会津の様子

第1回オープンカフェ会津の様子

また同時に私たちはオープンカフェのように人が集まる場作りだけではなく、自らが積極的に地域に溶け込む活動も行いました。例えば、毎年会津若松市で秋に開催される「会津まつり」という伝統行事では、行動for会津特製の法被を制作しそれを着て盆踊りに参加するメンバーや、地元のローカル線(只見線)の復旧を目指す活動に取り組んでいるメンバー、町内に設置されていたごみ出し看板を家族とともに修繕し「ごみカレ」(後述)へのリンクが記載されたQRコードを付ける計画をしているメンバーがいたりなど、積極的に地域活動に参加するよう心がけています。

行動for会津の法被

行動for会津の法被

・大学生や社会人とのコラボレーション「オープンアップラボ」

さらに会津には「オープンアップラボ」という会津大学生や社会人が集まりITで街の課題を解決するチームも存在します。今年もチームでさまざまなアプリを作成し、その中のいくつかは各種コンテストに出品し賞を取ったもの(例:「Pieces of Japan」)や、実際に街の人に使ってもらうために運用を目指しているもの(例:「ごみカレ」、「バス停へ行こう」)もあります。街の課題と自分が作ってみたいと思うものとをマッチングするのは難しい面もありますが、次第に自ら課題を見つけてくる学生も増えてきており、私たちもできるだけ多くの人たちにアプリを使ってもらえるようアイデアの相談や運用のサポートしていきたいと思っています。

Pieces of Japan

Pieces of Japan

今後の活動について

・地域に溶け込む活動

地域にとけこむ活動は行動for会津という団体としや、個人として今後も続けていきます。また、会津地域にはすでに多くの方や団体が面白い活動を行っているため、私たちとしてはオープンカフェという場を提供して、参加者との議論やアイデアワーク、オープンアップラボチームとのコラボレーションなど活動の推進をサポートする存在を目指したいと考えています。

・ビジネスを意識する

オープンカフェもオープンアップラボも、オープンデータありきの活動をしているわけではありません。前年度の反省から、まず「課題」や「要望」があり、「市民目線」に徹し「市民を巻き込む」活動を続けていく過程の中で、オープンデータの必要性や需要を見出すプロセスを取っており、こうした地道な活動の中からビジネスになる種を見つけて会津から事例を創出していく考えです。今後もビジネスを意識していきたいと思います。

・やわらかい地域革命を

確固たるリーダーからのトップダウンにより下層が動くピラミッド型組織の時代から、中心となるリーダーの周りにいる様々な個人や団体、プロジェクトがお互いに連携しながら物事を進めていくネットワーク型組織の時代へと変化しています。今後、社会変革や地域改革を進めていくためには関わっているたくさんの人たちが共感し、ゆるやかに連携しながら進んでいく後者のスタイルが必要と考え、行動for会津ではこのネットワーク型に徹しながら、やわらかに地域改革を進めてまいります。そしてオープンガバメントも視野に入れつつ、行政とも積極的に連携していきたいと思います。

最後になりますが、行動for会津では福島県外からの人的(&資金的!)サポートを随時募集中です。興味ある方はぜひお知らせください。ともに活動し日本をやわらかに変えていきましょう!

 

行動for会津から、行動forニッポン!

 

明日はCode for Okinawaの「Code for Okinawaについて何か書きます」です。お楽しみに。

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